神社仏閣

総工費は1億5千万円!東寺の観光トイレには「おもてなしの心」

nobo
nobo
こんにちは、noboです。 

京都の有名寺院の一つ「東寺」。
世界遺産に登録され、五重塔や金堂など様々な見どころがある東寺ですが、今回ご紹介するのは「トイレ」です。

「なんでトイレなんや」

と思ったかもしれませんが、ただのトイレではなく、伝統技法がふんだんに用いられたスゴい「観光トイレ」なんです!

この記事では、この観光トイレについて詳しくご紹介していきます。

観光トイレが設置されている東寺の東門東寺の東門

観光トイレってなに?

そもそも「観光トイレ」とは何なのでしょうか。

京都市には、「観光地トイレのおもてなし向上プロジェクト」というプロジェクトがあります。
このプロジェクトでは、多くの観光客を温かく迎えるため、「おもてなし」の場としてのトイレの「量と質」の充実に力を入れています。

このプロジェクトの「観光トイレ制度」では、宿泊税を活用した助成金の交付が定められており、京都市はトイレの設置を積極的に呼びかけています。

2020年8月現在、観光トイレは京都市内に53ヵ所設置されています。
下の一覧を見てもらえばわかりますが、そのほとんどは神社やお寺の境内にあります。

この観光トイレは、京都市が所有・管理しているわけではなく、神社やお寺などの民間が所有・管理し、観光客や市民などに無償で開放しています。

利用する際は、マナーを守りキレイに使いましょうね!

京都市の観光トイレ一覧画像の引用元:京都市公式HP

京都産のヒノキを使用した観光トイレ

令和5年(2023)に真言宗立教開宗1200年を迎える東寺は、その記念事業の一環として、老朽化していたトイレの建て替えを行いました。

東寺の老朽化していたトイレ画像の引用元:Google ストリートビュー

そして、総工費約1億5千万円をかけて完成したトイレがこちらです。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレ

50ヶ所目の観光トイレとなったこのトイレは、向かって右が男子トイレ、左が女子トイレ、中央が多目的トイレとなっています。

東寺の観光トイレの概要
  • 総工費:約1億5千万円
  • 竣工:2019年4月
  • 使用可能時間:5:00〜17:00
  • 様式:入母屋造
東寺の総工費1億5千万円の観光トイレ

東寺のお堂かと思うほどの見た目です。

南区にある社寺建築専門の企業が京都府内産のヒノキをふんだんに使用し、伝統技法を用いて建築しました。
百年先も使えるような立派な造りとなっています。

nobo
nobo
完成当初はヒノキの匂いが凄かったですよ!
東寺の総工費1億5千万円の観光トイレ

屋根には計8個の鬼瓦も設置。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレの鬼瓦

鬼瓦があるトイレなんて凄いレアですよね!

nobo
nobo
かっこいい…。
東寺の総工費1億5千万円の観光トイレの鬼瓦

トイレマークには、平安貴族のようなイラストが描いてありました。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレのトイレマーク

京都以外の方から見たら珍しいかもしれませんが、京都では和装のトイレマークは結構見かけます。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレのトイレマーク

トイレの入口には傘立てが設置されていました。
おもてなしの心を感じます。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレの傘立て

トイレの中に入ると、大きな「平成東寺伝説絵巻」が掲げられています。

これは2015年に京都市立芸術大などの学生さんたちが制作したもので、五重塔建築風景などのが描かれています。
男子トイレには1枚、女子トイレには2枚の絵が掲げられています。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレの平成東寺伝説絵巻

絵の対面には、平成東寺伝説絵巻についての説明が「日本語・英語・中国語・韓国語」の4ヶ国語で書いてありました。
ここにもおもてなしの心を感じますね。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレの平成東寺伝説絵巻

天井には、おしゃれなルーバーが使用されています。
暖色ライトとの相性がよく、和風で温かみを感じました。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレ

消火設備もばっちり備わっています。

東寺の総工費1億5千万円の観光トイレの消火設備


まとめ

この記事では、東寺の観光トイレについてご紹介させていただきました。

こういう京都らしい「おもてなし」の観光トイレがもっと増えればいいなぁと感じました。
トイレの所有者と利用者が、イヤな気持ちにならないようにマナーを守って利用しましょうね!