京都の癒やしスポットでもある「京都府立植物園(以下、植物園)」。
総面積はなんと約24ヘクタールもあり、その広大な敷地には約12,000種類の植物が植えられています。
そんな京都府立植物園内に、実は神社が鎮座しているのをご存知でしょうか?
その名も「半木神社(なからぎじんじゃ)」。
しかも、この半木神社は世界遺産「上賀茂神社」の境外末社なのです。
この記事では、半木神社に祀られている神様や境内の様子などについてご紹介します!

半木神社の場所
半木神社は、植物園内にある池の中洲に鎮座しています。
園の中心から、やや北西方向くらいですね。
半木神社を中心に広がる約5,500平方メートルの森は、「なからぎの森」と呼ばれています。
なからぎの森には、ムクノキやイチイガシなど、植物園の開園以前から自生している木々が広ががっています。

半木神社の歴史
半木神社の歴史ですが、実は詳しい創建年代は分かっていません。
ただ、由緒はしっかりと伝えられています。
その昔、加茂川上流の西賀茂には三座の神様を祀る神社があり、洪水が起こった際、三座のうち一座が流れてしまいました。
流れ出た流木がこの地に留まったことから、流木を使用して社殿を建立。
これが半木神社の始まりといいます。

上記の伝承から、「半木(なからぎ)」という名称は「流木(ながれぎ)」が転訛したものと考えられています。
また、境内の案内板によれば、絹織物業に携わっていた加茂族と秦族の人々が、守護神として徳島から「天太玉命(あめのふとだまのみこと)」を勧請し、祀ったのが始まりといいます。

半木神社の祭神とご利益
上でも触れましたが、半木神社には「天太玉命(あめのふとだまのみこと)」という神様が祀られています。

半木神社がある場所は、奈良時代頃から「錦部の里」と呼ばれており、絹織物業が盛んな地域でした。
現在は「京都絹織物業発祥の地」と呼ばれており、天太玉命は「織物業の守護神」として信仰されています。

また、植物園が開園してからは、園の守護神・鎮守神にもなっています。
植物園を守ってくださっているありがたい神様ですね〜!

半木神社の境内
半木神社の境内は、けっこう狭めです。
鎮守社だなぁ〜という雰囲気。

鳥居には石が乗ってました。
鳥居に石を乗せると「願いが叶う」という俗信がありますが、あまり推奨される行為ではないと思ってます。
鳥居が痛む原因になりますし、落ちてきたら危険です。

葵も植えられていました。
葵といえば、加茂神社の神紋「双葉葵」ですよね〜。
おそらく、その繋がりで植えられていると思われます。

謎の石もありました。
特に何か刻まれているわけではな無いのですが、何かしらの由緒がありそうです。
気になりますね。

半木神社まとめ
以上、植物園内にある半木神社の紹介でした。
上賀茂神社の境外末社で、現在は植物園の鎮守となっている半木神社。
とても雰囲気のいい神社だと思います。
植物園を訪れた際は、ぜひ参拝してみてくださいね〜!
半木神社へのアクセス
- 京都市営地下鉄「北山駅」から徒歩約6分
- 京都市営バス「北山橋北詰」から徒歩約5分
半木神社の基本情報
受付時間 | 9:00〜17:00 |
御祭神 | 天太玉命 |
拝観料 | 200円 ※植物園の入園料 |
住所 | 京都市左京区下鴨半木町 |